MOVIE COWBOY DC-MCNAS1 は SSH や Telnet 接続で Linux システムに直接ログインすることができます。これを利用すると任意のディレクトリを NFS でエクスポートできる様になります。
まずは DC-MCNAS1 の管理画面で基本設定
NFS でのアクセスを許可する IP アドレス を事前に登録する必要があります。これは DC-MCNAS1 標準の管理画面(Web画面)から登録できます。Web画面から sysadmin ユーザーでログインして「NFS サービス」設定の「NFS有効化」にチェックを入れてあれば、下段に "Export IPの設定"という項目が表示されているはずです。ここに、アクセスを許可したい IPアドレス を入力して「保存」ボタンを押せば NFS接続を許可する IPアドレス の登録は完了です。今回は "192.168.1.10" に対してエクスポートすると仮定しました。
NFS エクスポートディレクトリをカスタマイズ
Web画面からの "Export IPの設定" でエクスポートされるディレクトリは、 "/home/Public" と "External" の 2つです。これに加えて "/home" ディレクトリもエクスポートする方法を紹介します。 SSH または Telnet で DC-MCNAS1 に sysadmin ユーザーで接続できている前提で話しを進めていきます。
まず、Web画面で設定したエクスポート設定は、 /etc/exports に保存されています。上記の場合、/etc/exports を確認すると以下となります。
# cat /etc/exports
/home/Public 192.168.1.10(rw,async,wdelay,insecure,no_root_squash,no_all_squash,no_subtree_check,insecure_locks,no_acl)
/External 192.168.1.10(rw,async,wdelay,insecure,no_root_squash,no_all_squash,no_subtree_check,insecure_locks,no_acl)
行が1つのエクスポートディレクトリを表していて、一番左のエクスポートディレクトリ名以外は全て同じです。 sudo vi /etc/exports などのコマンドでエクスポート設定を編集モードで開いてエクスポート設定を追加します。
# sudo vi /etc/exports
今回は "/home" ディレクトリを加えたいので 3行目に以下を追加しました。
/home 192.168.1.10(rw,async,wdelay,insecure,no_root_squash,no_all_squash,no_subtree_check,insecure_locks,no_acl)
設定追加後はNFSサービスの再起動が必要
NFS設定を変更した場合、 DC-MCNAS1 自体の再起動は不要ですが NFSサービス の再起動が必要です。 NFSサービスの再起動は Web画面 から実行できます。いったん "NFSの有効化" のチェックを外して保存した後、 "NFSの有効化" にチェックを入れて保存すれば NFSサービスの再起動完了です。
NFSサービス再起動の前後で、追加した NFS設定行 が消えてしまうことはありません。ただし、Web画面で「登録されたIP」を [×] ボタンを使って削除した場合、削除する IP に関する設定は Web画面で自動追加された行も後で追加した行も削除されるので注意が必要です。
以上で 192.168.1.10 の PC から「/home」ディレクトリに対して NFS接続ができる様になっているはずです。 |